専修大学ネットワーク情報学部｜プロジェクト最終発表会2020

何でもつながる
時代だからこそ、
何をつなげるかが
重要だ。

3年次の必修科目「プロジェクト」は専修大学ネットワーク情報学部のカリキュラムの中心に据えられている　ループワーク型の演習科目です。教員や学生が立案した研究テーマごとにチームを組み、1年間かけて共同で研究や開発を行い、その成果を発表します。

プロジェクトには具体的な学習内容や学習方法がなく、学生と担当教員がディスカッションを重ね、自分たちでそれらを創り上げていくことが最大の特徴と言えます。

これらの活動を通じて培われるのは技術や知識はもちろん、仲間や教員と意思疎通をするためのコミュニケーション能力や、自らの考えを人に伝えるためのプレゼンテーション能力も伸ばすことが出来ます。また、これがプロジェクトの重要な学習目標でもあります。

OUTLINE

FLOW

PROJECT

01 安藤プロジェクト

「実写×合成×音楽で表現する世界」

「実写×合成×音楽で表現する世界をたくさんの人に見てもらい、感動してもらいたい」をテーマとし、様々な技法を用いてミュージックビデオを複数本制作することを目的としたプロジェクトである。高速・大容量・低遅延が特徴の次世代無線通信規格「5G」（第5世代移動通信システム）。通信速度は「4G」の約100倍といわれ、今後、動画活用のさらなる普及とともに、動画編集スキルを持つ人材の需要も増加することが見込まれる。そこで、動画編集スキルを身に付けるため、動画編集に興味のある3人がこのプロジェクトを起案し、最終的に9人のメンバーが集まった。「実写×合成×音楽」で表現するミュージック映像を制作していく中で、映像編集に関する技術や知識だけではなく、撮影に関する技術や知識も学んでいく。

02 飯田プロジェクト

Whose Graffiti ? 〜マルチユーザーで作るタイポグラフィ〜

みなさんは「アイスブレイク」に困ったことはありませんか？アイスブレイクとは、初対面の人同士が出会う時、その緊張をときほぐすための手法のことです。オフラインに比べ、オンラインでは得られる情報が少なく、プロジェクトの最初のオンラインミーティングやオンライン飲み会など、相手のことをよく知らない状態では話題作りが難しく、会話が弾まない、作業がうまくいかないなど様々なトラブルがあると思います。そこで飯田プロジェクトでは、ユーザーがグラフィティのようにアーティスティックに自己表現することを軸に、マルチユーザーで視覚的に楽しむことができる要素を加えた、オンラインアイスブレイクアプリケーションの制作をしています。

03 飯塚プロジェクト

ワークフローツールによる業務の効率化の提案

私たちのプロジェクトはワークフローツールを導入して業務の効率化を目指す提案を想定しており、その対象として本学のSA業務をとりあげます。ワークフローとは、業務の流れや業務手続きを電子化することです。それによってこれまでかかっていた業務負担を減らし、スムーズ且つスピードを持って対応することができます。私たちが実際にやっているのは、申込書を教員や教務課へ紙で実際に足を運んで提出していたが、システム導入によってペーパーレス且つ、受け渡しの自動化を目指しています。最終的には、グループウェアの導入を検討している組織へ導入の提案や、成果を論文にして、公表することを想定しています。

04 上松プロジェクト

記憶と記録のアーカイブ～ネ学編～

生活をより良くするためには，日々新しく生み出される課題や気づかない文化を認識する必要がある。そのためには、多様な記憶から知識を自由に引き出し活用できる仕組みとしてのアーカイブを整備しなければならない。加えて「アーカイブを利用し、文化が生まれ、記録を残し視覚化する」という循環を築くことで、継続して向上することができる。上松プロジェクトでは、「データや文書といった公的な記録」と、「思い出や経験といった指摘な記録である記憶」の2つの「記録」の集合体をアーカイブと定義し、「記録の集合体」の作成とその活用、循環を目指す。一般的なアーカイブでは、公的な記録ばかりが残され、私的な記録はあまり残されていないがため、ネ学のアーカイブでは、記憶を伴う記録を未来へ残すことを大切にしたい。なぜなら、記憶を残すことで生まれた文化を見出したり、個人が行ってきたことの自覚かにつながるためである。さらに、循環型のネ学アーカイブを作成することで、これまでの20年、これからの10年、20年とネ学の繁栄に貢献していく。

05 江原プロジェクト

Change the Ordinary 〜オンラインの世界を日常に〜私たちは対面派なんですけどね。

昨今の感染症によりmeetやzoomなどのオンライン会議システムを使うことが多くなりました。現都知事の小池百合子氏は、満員電車ゼロを掲げ、「テレワークは、ポストコロナの新しい日常の実現に向けたカギとなる取り組みだ」と述べています。このことから、今後ますます、企業でもオンライン会議システムが多用されると予想されます。しかしながら、現在は慣れない環境の中、通信環境によって会話が途切れてしまったり、会話が被り内容が聞き取れないなどの様々な問題点が生じています。そこで、このプロジェクトでは、そういった問題点を解決するために、実際にプレゼンやディスカッションを通して、オンライン会議システムでのルール決めや用途にごとに適切なツールを提案します。

06 大澤プロジェクト

ドラえもんをつくる〜22世紀へと繋ぐたましいエージェント〜

私たち大澤プロジェクトはドラえもんをつくるために活動している。ドラえもんとは何かを考えた時に人のそばに寄り添ってくれる存在だと考えた。そのために私たちは、人とエージェントがずっと一緒にいれるものをつくることとなった。新しいテクノロジーとして、エージェントとよりインタラクションを可能にするMRグラスを採用する。それを使用し、ドラえもんをつくるために必要なHAI(Human-Agent Interaction)という学問分野を用いて、癒しを感じさせるようなエージェントを制作する。そのために癒しに関する心理実験を行いながら、癒し与える要素として、焚き火や海の波にあるとされている1/f揺らぎというもの付加した、たましいエージェントの実装を目指す。

07 尾形プロジェクト

オノマトペを用いてAIに感性を

私たち尾形プロジェクトは日本で使われているオノマトペについて調査し、AIによる機械翻訳がオノマトペをしっかりと訳せるように改良しています。オノマトペには、人や物の状態を一言で的確に伝える能力があります。しかし、私たちの調査によると、現在の機械翻訳は、ほとんどの言語に対してオノマトペを含めた文章を正しく翻訳することができません。例えば、“どのように痛いのか”を表現するオノマトペ(例：頭がズキズキ痛い, お腹がシクシクする等)では、訳し飛ばし、無変換、誤訳すらあります。オノマトペを含んだ痛みの表現を、海外で通じるレベルで翻訳するAIを作ることができれば、海外でのトラブル時(病院や救急など)、医療の現場で役立つと期待できます。このプロジェクトは、オノマトペの翻訳には意義があると考え、オノマトペの意味をしっかりと汲み取ったAIの完成を最終目標としています。

08 小田切プロジェクト

異文化を知るきっかけをつくる｢ソーシャルディスタンス・プロジェクションマッピング｣

私たちはソーシャルディスタンスを保ったプロジェクションマッピング(略P.M.)という最終目標に向けて活動をしています。初期の段階では、異文化相互理解を目的としたP.M.の交流の場を設ける予定でした。しかし、新型コロナウイルスの影響で対面での交流が難しくなったため、「自分たちが理解する」と「理解してもらう」を目標に映像制作に取り組みました。映像制作では食とスポーツという切り口から３つのグループに分かれ作業を進め、グループ単位での活動がメインとなっています。後期はそれらの映像作品を活かしつつ、メンバー全員で異文化と触れ合うきっかけになるP.M.をつくり、ソーシャルディスタンスを保ちながら学べる場を提供します。

09 神白プロジェクト

EITAN-GO~街歩き英単語ハントゲームの開発~

私たちは，プロジェクト活動を通じて"英語力を上げられたら良いな"と思い、神白先生の企画に参加しました。なぜなら，これまでの大学生活でいまいち英語力を上げることができておらず，神白先生の企画の「日常の中から学べる」ということがあれば良いと考えたからです。私たちのプロジェクトでは，日本に暮らしながら日常的に英語の学習をする機会を創出することを目的に活動しています。具体的には，自分たちの身の回りにある英単語に着目して，それを活用する方法を考えています。実際，我々の生活には英単語が多く使われていて，意識して探してみるだけで，多くの英単語を見つけることができています。そこで，私たちはEITAN-GOという街歩き英単語ハントゲームを開発することで，機会損失を防ぎ，英語力の向上につなけられればと考えています。

10 金子プロジェクト

~音響技術を用いたドローンの実現とその利用について~

金子プロジェクトでは、“ドローン”に“収音”させることによって生まれる利便性やサービスについての研究を行っています。収音とはそもそも何か。収音は周囲から音を集めて録音することです。これにドローンの機動力と数を組み合わせることで、広範囲の収音が可能になります。広範囲の収音によってもたらされる利便性の一つに救命活動があると考えています。救命活動におけるタスクは広範囲の要救助者を効率的に救助することが求められますが、災害用ヘリコプターの数には限りがあり、とても難しいのが現状です。そこに、“収音できるドローン”があると、要救助者がどこにどれだけいるのかを効率的に判別し、迅速な救助につながると考えています。このプロジェクトでは、音響技術について学び、実験を通して試行錯誤することで、“収音できるドローン”を開発し、生まれる利便性やサービスについての研究をすることを目指していきます。

11 上平プロジェクト

考えすぎや思い込みが強いせいで人を頼れないティーンエイジャーが甘えることができるきっかけをつかめるようなサービスの開発

現代では、「他人に迷惑をかけてはいけない」という思い込みが過度に強まり、多くの人々が他者と関わることを意識的に遠ざけている。しかし、人に頼ることが許されない社会は、困ったときに助けあうことのない冷たい社会である。十代の若者（ティーネイジャー）たちは、そんな自己責任の価値観の中で育ち、他者との信頼関係の意味を実感できる機会も少ない。実際、我々のグループにも、助けが欲しい時でも他者を頼れないメンバーがいる。わたしたちは、上手に人に「甘える」、人から「甘えられる」ことを学ばなければならない。そこで、「考えすぎてしまうティーネイジャーが、甘えることができるきっかけをつかめるようなサービス」を考案した。コロナ禍によって社会が殺伐としていく中で、助け合える世の中に変えるために信頼（Trust）という観点から一石を投じる提案である。

12 栗芝プロジェクト

子どもを取り巻く環境を改善するプロダクトの制作

「子どもを取り巻く環境」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。例えば、公園、幼稚園、小学校、電車の中やバスの中などの公共の場、そしてもちろん家庭も、子どもを取り巻く環境と言えるでしょう。しかし、このような環境には多くの問題があり、「もっとこうなったらいいな」が多く存在すると考えています。これまでの活動で、私たち自身の親の経験や、実際に子育てをしている・してきた人たちの意見を聞きながら、どこに焦点を当てていきたいかを模索してきました。そして、その中でも、「親子に対して周囲の人が寄り添いあっていく社会になってほしい」、「親子が他者と日常を喜べる環境になってほしい」、「子どもが『大人になるのが楽しみ』と思える環境になってほしい」などに着目しています。このような願いを叶えるため、「子どもは大人になってみる、大人は子どもになってみる」体験ができるプロダクトを提案します。

13 河野プロジェクト

“効率よく“省エネへ

私たち河野プロジェクトは「データ分析から新しい側面を見る」をテーマに活動しています。その題材として、2019年度の専修大学の消費電力を扱い分析しています。まず、専修大学の消費電力のデータをすべてExcelに打ち込み扱いやすい形に直します。それから大学内の消費電力の数値データから考えられる仮説とその検証をR言語、ExcelとPythonを使い分析していきます。その仮説作りと検証を繰り返し、検証結果をまとめ、無駄な消費電力を発見します。最後にその結果を見やすくかつ分かりやすく表やグラフにまとめあげます。発見した無駄な消費電力を効率よく削減する方法を考え、大学側に今後の消費電力を抑えるための提案も兼ねたプレゼンをする予定です。“効率よく”省エネをするための提案をすることが最大の目標です。

14 小林プロジェクト

独創的なシャワーヘッドの商品開発〜企業と連携して行う、市場への挑戦〜

私達が普段何気なく使っているシャワーヘッド。しかし、その進化は目覚しく次々と新たな製品が販売されています。小林プロジェクトでは、業界トップのシャワーヘッドメーカーとタイアップし、独創的なシャワーヘッドの開発を行っています。これまでに、①お風呂デビューの子供達が楽しく入浴できるシャワーヘッド②乾燥肌に悩む人たちが簡単に使えるシャワーヘッドという２つのコンセプトを考案し、これらに基づいて製品企画書を作成しました。今後、製品のデザイン、設計、パッケージのデザイン、マーケティングなどをメーカー協力して行い、クラウドファンディングを実行することも検討しています。そして、今年度中に市場リリースすることを目指します。

15 佐竹プロジェクト

未来の人々に豊かな暮らしを〜大学生がSDGsを広めたい〜

私達自身SDGsという言葉を詳しく知らなかった。SDGsという言葉すら聞いたことのない学生が多く居るという現状から、私たち自身がSDGsを広める発信源となれるよう、この活動をしている。また、SDGsに貢献したいという気持ちから、SDGsを広めるパーカーの販売を行う。パーカーを製作意味として、SDGsの意味を知らない、パーカーのみの購入者にも、パーカーのデザイン意味を知ってもらい、SDGsの周知を逆認知から獲得することを目指す。また、パーカーのデザインを見て、「何が書いてあるんだ」と興味を引くことができれば、SDGsの周知が広がると考えている。さらに、関西を拠点としているレゲェアーティスト「mack jack」さんとコラボし、日本全土に私達のパーカーを広げる活動をしている。

16 杉田プロジェクト

いろ色　自然たんけん隊！〜親子で作る自然体験マップ〜

野山や川、海など親子が自然を親しむ場として、公園や植物園、キャンプ場などがある。そこには、案内マップや、動植物について学ぶ看板、チラシ、スタンプラリーなど、さまざまなメディアが展開されている。それらは、親子の楽しみや学びの一助となっている。自然は子どもにとって、冒険心、好奇心、想像力を育む場である。そこで本プロジェクトでは、生田緑地を舞台にした親子向けの自然体験コンテンツを提案する。具体的には、オリジナルのマップと、ガイドブック、webアプリを開発する。これらのコンテンツを持ち、親子で緑地内を散策しながら、生田緑地の自然に触れ、学び、思い出づくりをしてもらう。対象は、小学低学年〜中学年とその保護者を想定している。

17 鈴木プロジェクト

ダンスとドローンの協調による新しい表現＜OpenPoseやOpenCVによる画像処理を用いたドローン制御システムの制作＞

鈴木プロジェクトではダンサーに呼応し動作する「ドローン」を作成し、ダンスとドローンの協調により新しい表現を作ることを最終目標とする。そのために「人・ドローンの位置・動作を推定するための画像処理技術」と「ドローンの動きをコントロールする制御技術」が必要であると考え調査・研究・開発を行っている。ダンサーの動きに呼応するドローンは以下のアプローチで実現する。 1. ステレオカメラで人とドローンがいる空間を撮影して画像を取り込む。 2. OpenCVを用いて人とドローンを検知し、そこから位置を推定する。 3. OpenPoseを用いて人の姿勢・動作を推定する。 4. 解析した結果からドローンの動作を決定し、その命令をドローンに送る。 5. ドローンは命令によって移動や停止をする。このようなシステムを作り、実際のダンサーの動きと連動させ、ダンスとドローンの動きが融合した新しい表現を作りたい。

18 砂原プロジェクト

教育の歴史を探る

私たち砂原プロジェクトは、「教育の歴史をさぐる」というテーマで活動しています。広い意味での「教育」を念頭においたテーマであり、その教育を「歴史」という視点から捉えて研究をしています。また、今年度の研究は、避けて通ることのできない「新型コロナウイルス感染症の流行」を視野に入れつつ研究を行っています。プロジェクトの活動は二つの方向から行っており、一つは、メンバー各自が自らのテーマを決め、研究するという個人での活動、もう一つは、各自のテーマが全体のテーマとどのように関連するのかを議論するというグループとしての活動、の二つです。現在は、全体テーマを意識しつつ、メンバー各自が個人のテーマを決め、様々な分野の教育の歴史について研究を進めています。

19 田中/石鎚プロジェクト

新しい学生生活術〜オンラインをフル活用した大学ツールの提案〜

現在、感染症の影響でオンライン上での学生生活が余儀なくされている状況である。大学生活をオンライン上で行わなければならない今、私たちは情報収集の不便さや学生同士の交流が少なくなっているのではないかと感じた。そこで情報収集と学生交流を1つの場所で気軽に行えたら、オンライン上での学生生活をさらに充実させることができるのではないかと考えた。具体的に、どうすればより良い情報が得られるのか。そして学生同士の交流を深められるのかを調査し、学生生活をいかに充実させることができるのかを分析する。オンラインをフル活用して、こういった問題を解決できるような新しい大学ツールを提案することを目的とする。

20 土屋プロジェクト

離散数学とゲームについて

連続的でない対象を扱う数学を離散数学とよび、集合論やグラフ理論、組合せ論などの幅広い分野が離散数学に含まれている。離散数学はゲームと関連する問題も含んでおり、必勝法解析などの形で、国内外で研究が進められている。また、近年では、物事を理解する能力やコミュニケーション能力の向上を目的とし、ゲームを活用する事例もある。本プロジェクトでは、離散数学と関連のあるゲームを調査し、数学教育や社会的能力の向上などに役立つ新しいゲームとその活用方法を提案する。

21 仲俣プロジェクト

本との出会いをデザインする

私たちのプロジェクトのテーマは、「本との出会いをデザインする」です。スマホやインターネットの普及により、学生の読書習慣の減少による読解力の低迷化が進んでいるため、学生の読解力の向上を目的として活動しています。私たちは、本を読むというハードルを低くするために、小学生向けに読み進めていくうちに難しい小説でも読みたくなるようなレベル別に分けた本の紹介本を制作し、小説デビューをサポートします。また、制作した本を近隣の小学校に配布する予定です。中学生以上向けには本に興味がない人に向けて本を読むきっかけとなるようなSNS投稿をしていきます。現在までにプロジェクトメンバー自身の本に対する問題や意識を見つけ、アンケートや動画制作を行いました。今後の見通しとしては、サポート本の制作、フィードバックを受けた修正を行う予定です。

22 沼/太田プロジェクト

大学生グループが探検を楽しめる旅コンテンツの作成

旅行は一般的に、目的地を決め、予め準備して特別感を持って臨むものというイメージがあるのではないでしょうか。こうした旅行の特別感を邪魔するものの一つとして「迷う」ことが挙げられます。特にグループ旅行の場合、「迷う」ことのイメージはより悪いものになるでしょう。しかし迷いながら歩いた時間は、景色をゆっくり見られたり、自分で移動した経験そのものが思い出になったりします。私たちはこのようないい面を利用すれば、「迷う」ことも楽しめるようになると考えました。このプロジェクトでは、従来の旅行のように目的ありきのものではなく、探検そのものを目的にした「旅」ができるしかけの実現を目標としています。現時点の企画として、大学生グループにもっと発見を促進できるような旅コンテンツ「旅すごろく」を提案します。

23 藤原プロジェクト

VTuberの技術・表現・活用の探究

近年、多数のバーチャルYouTuber（VTuber）が誕生し、動画配信や投稿、企業や自治体のプロモーション、自己表現、ファンとのコミュニケーションなど活動の幅が広がりつつあります。重層的な構造を持つVTuberは、モデリングやモーションキャプチャー、フェイストラッキングなどの技術を用いてキャラクターを介して表現することができ、今後さまざまな分野での活躍が期待されています。そこで、このプロジェクトでは、VTuberの表現や技術、活用について調査研究を行います。また、技術仕様やワークフロー、キャラクターデザイン、ガイドラインなどを検討し、VTuberのさまざまなメディア展開を通じて、メディア表現とコミュニケーションについて考えていきます。

24 望月プロジェクト

水平思考力を身につけることができるゲームの制作

皆さんは、発想が豊かでアイデアを生み出すことに長けている人を見た経験が一度はあるのではないでしょうか。私たちは、誰もがそのような人に近付ける方法はないかと思い、そのためには「水平思考」という思考方法が必要だと考えました。そこで、本プロジェクトでは、水平思考の力を身につけることができるゲームを制作します。これを身につけるためには、既存の概念にとらわれず、様々な視点から見る力が必要になります。そこで、ステージやアイテム、ストーリーを通し、様々な場面でプレイヤーに考えてもらうことのできるRPGを制作したいと考えています。プレイした人に水平思考をすることを体験してもらい、新しいものの見方を身につけてもらうことが狙いです。最終目標としては、オンライン上での配布を考えています。

25 本江プロジェクト

コミュニティー内で繋がれる地図アプリケーション製作

コロナ下でオンライン会議が普及したりするなどIT化が進んでいる一方で、外出自粛などにより人とのコミュニケーションを取る機会が少なくなっている。そこでコミュニティー内で使用できるコミュニティー専用の地図アプリを作ることでコミュニケーションを取る一つのきっかけになればと思い、今年の本江プロジェクトではこのアプリを制作することにした。アプリ製作にはRuby on railsを採用し、地図APIを用いて場所の登録やルーティングを実装する予定である。今後の活動方針として、さらに深い問題分析と市場調査を行った後プロトタイプの製作、デバッグ作業をしていく予定である。

26 山下プロジェクト

オンラインコミュニティ”Nelon”の運営　〜人と人が繋がれるたまり場をつくろう！〜

私たちは、前年度まで開催されていた「ネ学サロン」の新たな形として「ネ学サロンオンライン」、通称「Nelon（ネロン）」の活動を行っている。コロナウィルスの影響により対面で話すことが難しい状況であっても、オンラインで学生や教職員、卒業生が気軽に立ち寄り有意義な時間を過ごせるようなたまり場を目指している。年間を通して、学生のニーズとイベント参加者の満足度をWebアンケートにより把握し、それを踏まえて様々なイベントの企画・運営を行ってきた。前期は、新入生向けの履修相談会、授業相談会や、教員との対話、有志のプロジェクトによる「4分の1発表会」などのイベントを行った。後期は、Nelonの広報やウェブ上での交流を目的とするNelonサイトを制作し、オンラインで開催するワークショップや卒業生との交流なども行った。最終調査で、参加者には概ね満足してもらえたことと、参加・不参加によらず、こうした活動に対するニーズが高いことが確認できた。

27 吉田プロジェクト

AI を用いて社会のためになるサービスを作ろう

「社会のためになるサービス」というと、考え方によって具体化できる例はたくさんある。本プロジェクトでは、使う人が「これがあれば生活や活動がしやすくなる」といった観点から、サービスの作成を行うこととした。今回使用する技術は、発展のスピードが著しく、これからも多くの場⾯で活用されていくとされる人工知能（AI）である。サービスを作成するにあたっては、「台所の食品管理」、「大学教室内の忘れ物検知」、「大学構内の案内」の三点に着目して、これらに含まれる問題を人工知能の物体認識、文字認識といった認識技術を用いて解決していく。最終目標は、web用とスマートフォン用のアプリケーションの作成を目指すこととした。

何でもつながる時代だからこそ、何をつなげるかが重要だ。