概要

本プロジェクトでは、GIS（地理情報システム）と立体模型を統合した都市シミュレーションツール「触れるGIS」を開発しています。このシステムは、従来のGISに必要な専門的な技術習得の障壁を低減し、立体模型上の物体移動により空間情報を直感的に操作できる点が特徴的です。このツールは2つのシナリオに対応しています。第一に、災害時の「逃げ地図」のデジタル化です。街の立体模型を用いて、歩行空間を考慮した避難経路を導出し、避難計画の議論を支援します。第二に、向ヶ丘遊園駅前のまちづくりへの活用です。駅周辺の回遊性に着目し、まちづくりによる人流変化を模型操作により可視化することで、計画の検証をリアルタイムに可能にしました。触れるGISは、都市計画の専門家のみならず地域住民も含めた多様な主体が課題を共有でき、エビデンスベースの共創が期待されます。

メンバー



役割

都市模型

建物データを取得し、3Dプリンターを用いて街の模型を作成しました。


物体検知

ARマーカーを活用して、3Dの模型を動かすと同時にモニターにシミュレーション結果を反映させました。


空間解析

GISを用いて、小田急小田原線全47駅分の800m圏内における軌跡データの作成をしました。
トリップ数やユーザー数の抽出・可視化をすることで他の駅との比較を容易にします。