情報表現演習 2023

5月9日|プロフィールブックの制作3

まだまだ基礎編ですが、周囲についていけない焦りを感じる人がいたら、演習内容は公開されていますので、自分で予習・復習するなど努力をしましょう。

1|PagesによるDTP

Pagesとは

PagesはMac上で文書を作成するために使われるアプリケーションである。簡易的な印刷物を制作することにも使えるので、今回はこのソフトウェアを用いてDTP(Desk Top Publishing:PCで情報を編集し印刷物を作成すること)を行う。

1-1.制作準備

前回作成した画像ファイルは「profilebook」フォルダに入れておくこと。前回フォルダを作り忘れた人は、デスクトップに「profilebook」フォルダを作り、使用する画像ファイルをすべてそのフォルダに入れておく。これから制作するPagesの書類もこのフォルダに保存すること。DTPを行う場合には、勝手なディレクトリに保存するとデータのリンク切れなどの問題が発生するので、関連するファイルはフォルダなどにまとめておくと良い。

1-2.新規ドキュメント作成

Pagesを起動し、新規ドキュメントを作成する。
「ファイル」→「新規」→「基本」テンプレートの中の「空白(横)」を選択する。紙面が開いたら、画面の右上にある「書類」タブをクリックして、以下の画像のように用紙サイズをA4(横)にし、ヘッダや余白の調整を行う。

作成したら直ちにファイル名「profilebook.pages」を付け、 profilebookフォルダに保存すること。ファイル形式はデフォルトの.pages形式で保存する。

1-3.ルーラー(定規)の表示と原点

メニューの「表示」→「ルーラーを表示」を選択し、ドキュメントの周囲にルーラー(定規)を表示する。

また、ルーラー(定規)の単位がcmになっていない場合は、メニューの「Pages」→「環境設定」で設定する。この設定ではページの原点(座標:0, 0)は中央にある。また、「オブジェクトの端でガイドを表示」のチェックをはずしておくと、テキストボックスの幅ではなく、テキストの中身で位置合わせができるようになる。

1-4.ガイドの作成

画像を参照して、レイアウトする際の補助となるガイドを作成する。

紙面全体のガイドの位置はこちらを参照してください。→ PNG画像


水平のガイドは上のルーラー(定規)から、垂直のガイドは左のルーラー(定規)からドラッグして何本でも出すことが可能である。また、ガイドは再度動かしたり、消去したりすることも可能である。必要に応じてページをズームして確認しながら再調整すること。

1-5.画像の配置とリンク

メニューの「挿入」→「選択」から画像(png形式で保存したもの)を選択する。


左側のガイドに沿ってレイアウトする。


Pagesは画像データをPagesファイルの中に持つ。このような方法を「埋め込み」という。したがって画像をたくさん配置するほどファイルは重くなる。一方で、多くのDTPで扱われるソフトウェア(Illustrator, AffinityDesigner, Inkscapeなど)は、画像ファイルを「リンク」「埋め込み」の2つの方法で配置することができる。それぞれどのような違いがでるのかを覚えておこう。


【埋め込み】

  • 画像データを内部に保持するため、Pages, Illustrator, AffinityDesignerの書類が重くなる。
  • 画像をPhotoshopやGIMPで編集し直した場合は、画像を再配置する必要がある。
  • 画像がPages, Illustrator, AffinityDesignerのファイルに保持されるため、いわゆる「リンク切れ」が起こらない。

【リンク】

  • PhotoshopやGIMPで画像を再編集しても自動でIllustratorやAffinityDesignerの書類に反映される。
  • 画像データは内部に保持しないため、IllustratorやAffinityDesignerの書類が軽くなる。
  • 階層構造やファイル名を変更するとリンク情報が不明になり、いわゆる「リンク切れ」を起こす。

1-6.画像のレイアウト

右側のガイドに沿ってアイテム画像をレイアウトする。紙面右側は撮影したアイテムに合わせて適宜レイアウトを工夫すること。なおこの時、画像の縦横比(アスペクト比)が歪まないように気をつけること。shiftキーを押しながら拡縮するとアスペクト比を保ったまま変形できる。


1-7.テキストボックスの作成

画面の「T:テキスト」ボタンをクリックしてテキストボックスを挿入し、ガイドに沿ってテキストボックスのサイズを変更する。文章はそのまま入力しても良いし、他のエディタで記述し、それをコピペして流し込むことも可能である。テキストボックスのサイズはいつでも可変することが可能であり、そのサイズに応じて文章の改行を自動で行うので、一定量の文章をレイアウトするには大変便利な機能である。


1-8.テキストのレイアウトとフォント

1−4のPNG画像を参照して、ガイドに沿ってテキストをレイアウト、指定のフォントやスタイル(ウェイト:文字の太さ)やサイズを調整する。文章量によって適宜レイアウトを調整すること。紙面左側のインタビュー記事の先頭の見出しは「COVER INTERVIEW」とする。紙面右側の見出しは適宜魅力的でわかりやすいものを考えてつけること。


1-9.ヘッダーの作成

上記の図を参照して、指定されたフォントを選択し、ヘッダーを作成する。
右上は制作者(インタビュアー/編集者)の名前になるので、自身の学籍番号と氏名を見本に沿って記述する。半角スペースに注意すること。また、インタビュイー(取材対象者)の英字については、必ず本人に間違いがないか確認してもらうこと。

1-10.完成

指定されたフォーマット通りに作成できたか、自分でもう一度確認してみよう。自分で確認して問題がなければ、教員やSAに最終確認してもらうこと。(クラスごとの指示による)

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2|本日のまとめ

演習のまとめ

  • ガイドの引き方、レイアウトの基礎を知る
  • 画像配置のリンクと埋め込みの差を知る
  • 文字についての設定を知る

ミニレポート

ワープロソフトはだれでも綺麗で整った文書が作れることで現代人には必須のものになった。コンピュータが人間の代わりに字を書いてくれるのだから、将来の子供達はもう苦痛な漢字の書き取り練習をする必要はない、という意見がある。この意見に対してあなたはどう考えるか、あなたの考えを述べなさい。

今週の課題

  • 次回の授業時までに必要な素材をレイアウトして原稿を一旦完成させてください。
  • 次回は、レイアウトのこまかな調整・確認、表紙の作成などを行います。

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